男性ホルモンの分泌量は、環境次第で大きく変わる

男性の中には、「どうせ、男性ホルモンの量は、生まれつき決まっているんだろう。それに、年をとれば減ってくるのは当たり前だし……」と、最初から諦めてしまう人もいるようです。しかし、その考え方は、必ずしも正しいとはいえません。

たとえば、順天堂大学大学院医学研究科泌尿器外科の堀江重郎教授の研究では、農村地区でからだを動かす第一次産業に就いている人は男性ホルモンの減り方が緩やかで、都市部のサラリーマンは減り方が速いことがわかっています。

これは、日々の運動量や、ストレス、食事、生活習慣、環境汚染などが男性ホルモンの減り方に影響を及ぼしていることを物語っているといえます。つまり、男性ホルモンの量は、決して生まれつき決まっているわけではない、ということです。

実際、都会のサラリーマンの中でも、ほとんど座りっぱなしの仕事をしている人、特に、中間管理職の人や通勤時間が長い人など日々のストレスが強い人は、検査をしてみると男性ホルモンが低下していることが多いです。

また、男性は女性よりもストレスに弱く、面白いことに、勝負事に負けると、それだけで一時的に男性ホルモンが下がる傾向にあることもわかっています。男性とは、かくも繊細な生き物なのです!

そして、近年、大きな問題になっているのが、ホルモンの分泌に大きな影響を及ぼしてしまう、内分泌かく乱物質、いわゆる環境ホルモンの存在です。

環境ホルモンとは、体内であたかもホルモンのように作用してしまう、もともと自然界には存在しない科学物質のことです。たとえば、大気汚染物質であるPM2.5やダイオキシン、着色料や保存料といった食品添加物、農薬などに含まれています。

環境ホルモンには、女性ホルモンに似た働きを持つものが多く、体内に入ると、男性ホルモンの働きを抑制します。ですから、食品は、できるだけ添加物の少ないものを選び、野菜などは有機栽培のものを選ぶか、重曹を使ってしっかり洗って食べることが、ホルモン低下の抑制につながります。

環境ホルモンの問題は、食べ物だけではありません。

参考までに、ざっと挙げておきましょう。水道水には消毒のため次亜塩素酸ナトリウムが入っているので、浄水器をつけたほうが無難です。環境ホルモンは肌からも入ってくるため、シャンプーやリンス、石鹸、化粧品類などは、天然素材で作られている化学物質無添加のもののほうが安全です。肌に直接吹きかける制汗スプレー、衣類につける消臭剤、柔軟剤なども要注意。殺虫剤や消臭剤などのスプレーも、たくさん吸い込んでしまうと体内に影響を及ぼす危険性があります。ただし、蚊取り線香は、植物由来なので問題なしです。

なんだか、怖いことばかり書いてしまいましたが、現実問題として、環境ホルモンを完全に排除しようとしたら、今の世の中、普通の生活が成り立たないでしょう。また、環境ホルモンの影響は、長い間の蓄積により起こってきますから、あまり神経質になり過ぎることはありません。ただ、こうした事実を知っているのといないのとでは、あなたの10年後の人生が左右される可能性は、なきにしもあらずだと思うのです。

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